釣りを科学する会社

株式会社smartLure公式ブログ--Making anglers' dreams come true--

「釣りに行きたい、でも釣り場コンディションが微妙…」そんなときのリアルタイム情報の探し方

 スマートルアーのbozeです。

 きょうは休みで、夜明けか日没のあたりにニジマス釣りに豊平川に行こうかと思ったのですが、水量が多すぎて釣りにならなそうなので、たまった仕事を片付けていました。残念。

 台風の影響で、全国的に、コンディションが厳しいところが多いのではないかと思います。
 釣りを始めたばかりのころ、釣り場について「あぁ、これは釣りにならない…」と悲しい思いで引き上げることがよくありました。
 ムリにルアー投げても、水が濁りすぎだったりすれば、やっぱり何の反応もないですよね。

 釣りにいくかどうか判断するときに、よく使っているサイト、紹介します。

国土交通省 川の防災情報
http://www.river.go.jp/kawabou/ipTopGaikyo.do
*河川の水位、ダムの放流量(写真)など。水位は、過去1週間分を見られるようになっています。

ライブカメラの映像で、濁り具合がわかります。 

 

■ヤフーリアルタイム検索

http://realtime.search.yahoo.co.jp/search
ツイッターの投稿など。検索結果で「画像つき」を選べば、写真を見れます。
 例えば、豊平川は、札幌市内を流れていて、ジョギングや散歩の人がよく、写真を撮っているので、結構、濁りや水量が分かります。逆に山奥の川や名もない野池みたいなところは、厳しいかもしれません。

 

 国交省、グッド・ジョブ、なんですが…ちょっとインタフェースが分かり難いかもしれないです。あと、治水が目的なので、先週の台風のときは、道内の水位、ダムの放流量のサイトは、つながり難い状況が続いていました。災害のときは、あんまりアクセスしないほうがよさそうです。

 これで水温も見れると、ほんと、最高なんですけどね…
 このほかにも、いいサイトとかがあったら、教えていただけるとうれしいです。

 では、良い週末を。


エビデンス(再現可能な、客観的な情報)に基づいたサカナの面白い話を紹介してくれる方、歓迎します。論文、すごいブログ、人など、幅広く教えてください。
■コンタクトはメール(smartlure0205_at_gmail.com/_at_を@に書き換えてください)で。

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ブラックバスは28℃が好き

 スマートルアーの代表、bozeです。

 サカナは水温にものすごく敏感な気がします。よくニジマスを釣りに行く川では、日によってぜんぜん、活性が違います。
 水温が、1週間のうちに5℃くらい、変化していることが原因なんじゃないかと思っています(最近、激しい水温変化のワケがわかりました。その話は、また今度…)。

 今回紹介するのは、水温とサカナの体調(活性、といってもいいかも)の関係。
 直訳すると、「異なる水温に順応したブラックバスオオクチバス、Micropterus salmoides)の水温選好と酸素消費量」。
 ブラックバスにとって最適な水温を調べるために、行動や代謝を調べた研究です。2007年だから、割と新しいですね。
 前文だけでは、よくわかんなかったので、ラーメン1杯分投資して全文をざっと読みました(でも、48時間しか読めないので、急いでチェックです。ラーメン5杯分くらいかけると、PDFがダウンロードできます)。

 実験方法は4メートルの温度勾配作った水槽の中にブラックバスオオクチバス)の稚魚を放して、どこに行くかを観察するというもの。

ブラックバスが好む水温は27.1~ 29.2℃
・水温が20℃から33℃に上がると、体重あたりの酸素消費量は1.4倍増えた(*boze注:酸素消費量が増えすぎると”生きてるだけで精一杯”で成長にまわる栄養が減ります)
・水温と酸素消費量の関係からは26~29℃の間に適応していることがわかる

 

 同様の「快適な水温」は、ほかの種類のサカナでも絶対あると思います。

 動物では、筋肉を動かしたりエサを消化したりするのに、必ず酵素が働きます。
 酵素は、ちゃんと仕事ができる温度がかなり厳密に決まっていることが多いので(このへんは、大学で勉強しましたですよ、計算が大変だったですよ、やり方もう覚えてないけど)、この温度を外れると、カラダは動かなくなるわ、おなかの具合は悪くなるわ…で、かなり大変なんだろうと想像してます。
 人間も暑かったり、寒かったりすると、体調狂いますよね。人間は体温を保つ仕組みがあるけれど、サカナはない。だから、人間より、ずっと大変なはずです。


■原文、原題などはこちらです。
Temperature preference and oxygen consumption of the largemouth bass Micropterus salmoides (Lacepede) acclimated to different temperatures
Fernando Diaz,
Ana Denisse Re,
Ricardo A Gonzalez,
L Noemi Sanchez,
Gustavo Leyva,
Francisco Valenzuela
Aquaculture Research
Volume 38, Issue 13
September 2007
DOI: 10.1111/j.1365-2109.2007.01817.x
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2109.2007.01817.x/full

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*本文とは関係ありません。



"Let my people go fishing."(社員を釣りに行かせよう)/スマートルアーってこんな会社

やること:
・IoTを活用した、釣り人むけ情報流通市場の創設

・釣り人向けデバイスの開発、設計

・釣り人向けメディアの運営


どんな会社:
2017年3月30日(釣り好きで知られるギタリスト、エリック・クラプトンの誕生日)設立。
資本金960万円、資金調達中のスタートアップ。

目指すはグローバル。

リスペクトしている会社は"Let my people go surfing."(社員をサーフィンに行かせよう)のパタゴニア社。


所在地:
札幌市中央区


連絡先:
メール:
sales@smartlure.co
facebook:

https://www.facebook.com/smartLureJapan/

twitter:

smartLure (@smartLure) | Twitter

 

代表:
岡村雄樹(boze)

冬の札幌でもウェーディングしてトラウトを狙う釣り好き。

グロービス経営大学院卒。

大学時代はバイオテクノロジーを専攻。

 



夏、ブラックバスは夜更かしする…

 スマートルアーの代表、bozeです。

 ルアー釣りに役立ちそうな科学論文を探している中で、ちょっとおもしろい論文見つけました。
 原題を直訳すると、「止水域での水面下テレメトリー(遠隔測定)で測定されたブラックバスの移動」。超音波発信機をブラックバスオオクチバス)につけて、1年間、測定したのだそうです。

 前文には、こんなことが(原文をフルで読むのにはラーメン5杯分くらいのお金がかかるので我慢。でも読みたいw)。
・水温が移動範囲を決める唯一の要因のようだった
・春と秋には、日中の移動が多かった
・夏の水温が高い時期に近づくにつれて、夜の移動が増えた
・最も活動的だったのは3月と9月。逆に、最も動かないのは12月と1月だった

 ブラックバス、夜も動くんですね。知りませんでした。

 bozeは札幌在住なので、ブラックバス釣りはできないんですが、
 トラウトは実は夜も釣れます。というか、夜になるのを待って、一気にライズしてくることがあります。
 暗闇の中、ヒグマのいる森を流れる川で、ブユやヤブカにたかられながらルアー投げてるのは、いろいろな意味でタフです。

■原文、原題などはこちらです。
Transactions of the American Fisheries Society
Volume 104, 1975 - Issue 4
Movements of Largemouth Bass (Micropterus salmoides) in Impounded Waters as Determined by Underwater Telemetry
Robert L. Warden JR & Wendell J. Lorio
http://dx.doi.org/10.1577/1548-8659(1975)104<696:MOLBMS>2.0.CO;2

エビデンス(再現可能な、客観的な情報)に基づいたサカナの面白い話を紹介してくれる方、歓迎します。論文、すごいブログ、人など、幅広く教えてください。
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サカナの気持ちが分かるなら

 釣りを始めたばかりの頃。たくさん本や雑誌を読んで、釣り人のブログを延々と見ていた。

 出かける前の晩は、いろんな釣り方がアタマの中を駆け巡って、寝付けない。夜明け前に釣り場に着いて、ロッドを振る。アタリなし。
 ルアーを変え、アクションを工夫し、ポイントを変え、考え付くことを全てやってみても、反応なし…

 そんなとき、サカナの気持ちが分かるなら、と思う。

 何百年も前の釣り人も、同じようなことを感じていたかもしれない。
 「水の中のことだからしょうがない」。確かに。

 でも、今なら、少しはサカナに近づけるかもしれない。
 まだ手探りかもしれないけれど、何人かの釣り人は、方法を発見しつつあるように見える。
 研究者も、おもしろい発見を積み重ねている。

 we innovate leisure fishing.

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