ブラックバスは28℃が好き
スマートルアーの代表、bozeです。
サカナは水温にものすごく敏感な気がします。よくニジマスを釣りに行く川では、日によってぜんぜん、活性が違います。
水温が、1週間のうちに5℃くらい、変化していることが原因なんじゃないかと思っています(最近、激しい水温変化のワケがわかりました。その話は、また今度…)。
今回紹介するのは、水温とサカナの体調(活性、といってもいいかも)の関係。
直訳すると、「異なる水温に順応したブラックバス(オオクチバス、Micropterus salmoides)の水温選好と酸素消費量」。
ブラックバスにとって最適な水温を調べるために、行動や代謝を調べた研究です。2007年だから、割と新しいですね。
前文だけでは、よくわかんなかったので、ラーメン1杯分投資して全文をざっと読みました(でも、48時間しか読めないので、急いでチェックです。ラーメン5杯分くらいかけると、PDFがダウンロードできます)。
実験方法は4メートルの温度勾配作った水槽の中にブラックバス(オオクチバス)の稚魚を放して、どこに行くかを観察するというもの。
・ブラックバスが好む水温は27.1~ 29.2℃
・水温が20℃から33℃に上がると、体重あたりの酸素消費量は1.4倍増えた(*boze注:酸素消費量が増えすぎると”生きてるだけで精一杯”で成長にまわる栄養が減ります)
・水温と酸素消費量の関係からは26~29℃の間に適応していることがわかる
同様の「快適な水温」は、ほかの種類のサカナでも絶対あると思います。
動物では、筋肉を動かしたりエサを消化したりするのに、必ず酵素が働きます。
酵素は、ちゃんと仕事ができる温度がかなり厳密に決まっていることが多いので(このへんは、大学で勉強しましたですよ、計算が大変だったですよ、やり方もう覚えてないけど)、この温度を外れると、カラダは動かなくなるわ、おなかの具合は悪くなるわ…で、かなり大変なんだろうと想像してます。
人間も暑かったり、寒かったりすると、体調狂いますよね。人間は体温を保つ仕組みがあるけれど、サカナはない。だから、人間より、ずっと大変なはずです。
■原文、原題などはこちらです。
Temperature preference and oxygen consumption of the largemouth bass Micropterus salmoides (Lacepede) acclimated to different temperatures
Fernando Diaz,
Ana Denisse Re,
Ricardo A Gonzalez,
L Noemi Sanchez,
Gustavo Leyva,
Francisco Valenzuela
Aquaculture Research
Volume 38, Issue 13
September 2007
DOI: 10.1111/j.1365-2109.2007.01817.x
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2109.2007.01817.x/full
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